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Science

ものづくりの未来は宇宙にある?

“メイドイン宇宙”の製品が地球上で使われる──何年か後には、それが現実になっているかもしれない。

そのロボットは人間の作業を動画で“観て”、意味をくみとって学習する

ロボットに人間が作業している様子の動画を見せるだけで学習させられる新たな手法を、米国の研究者たちが開発した。他者の行動から学習できる人間のように、行動の意味をくみとれるロボットが実現するきっかけとなるかもしれない。

惑星が恒星に突進して“自滅”?──科学者たちを悩ませる宇宙の謎

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した最新のデータから、ある巨大惑星が自らの恒星に突入し、飲み込まれた可能性が浮上している。

スペイン・ポルトガルの大規模停電──再エネルギー拡大と電力網の現在地

4月末にスペインを中心に発生した大停電の決定的な原因は、いまだに判明していない。しかし専門家らは、再生可能エネルギーへの移行を進めるイベリア半島の電力網に不安定さがあったと指摘している。
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ダークエネルギーは変動する? その証拠が積み上がっている

ダークエネルギー分光装置(DESI)からの最新データの分析結果は、新発見には及ばないものの、ダークエネルギーが変動するものだという強力な証拠になりつつある。米国物理学会グローバル物理学サミットで発表された最新情報。

フィンランドが世界に先駆けて進める、核廃棄物の「地下封印」計画

2025年3月、使用済み核燃料を1万年以上眠らせるための計画が、ついに動き出した。フィンランドは、世界初となる放射性廃棄物の恒久地下貯蔵施設「オンカロ」で、初の封入実験を成功させた。

テーマは「宇宙」と「量子コンピューター」:日本科学未来館でスタートした2つの新展示

宇宙、量子コンピューター、地球のデータ──。日々更新されるサイエンスに触れ、理解を深めたいのなら、日本科学未来館という名の最前線へ。同館は4月下旬に、新常設展示「量子コンピュータ・ディスコ」と「未読の宇宙」をオープンしたばかり。

「食べられるロボット」が、生態系の一部になるまで

クラッカーを使ったドローンに、ゼラチンのアクチュエーター。スイスで繰り広げられる、ロボットと地球をつなぐユニークな開発の現場へ。

ハッブル宇宙望遠鏡が打ち上げ35周年、その優れた能力を示す4枚の最新画像

米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡が4月24日で打ち上げ35周年を迎えた。これを記念し、NASAが4枚の画像を公開した。今回はこの4枚の画像を中心にハッブル宇宙望遠鏡の最新の活動を紹介したい。

AIの“性格”を手動でミックス。音楽機器のようなインターフェイスの装置が、生成AIの創造性を解き放つ

音楽制作に使われるミキサーなどの機器に着想を得て、大規模言語モデルの性格や語調をノブやスライダーを手で動かすことで調節できる装置を、オーストラリアの研究者たちが開発した。生成AIの創造性を拡張させるきっかけとなるかもしれない。

泥の中に息づく“電気生命体”が、電子工学に革新をもたらす

電気配線のように機能するケーブルバクテリアと呼ばれる微生物の新種が、このほど米国のオレゴン州で発見された。その特異な形態と遺伝子構造が、バイオエレクトロニクスや環境浄化技術の発展に役立つかもしれない。
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究極のストレージ、DNAが可能にするデータの新結合

自然が生み出したDNAという究極のストレージを利用できるようになれば、わたしたちはあらゆるデータを永遠に保存できるようになるだろう。そのとき、人類にとってのデータの意味もまた、永遠に変わるのかもしれない。

損傷しても10秒以内に自己修復する電子皮膚が、ウェアラブル技術に革命を起こす

物理的に損傷しても10秒以内に自己修復する電子皮膚を、米国の研究者たちが開発した。電子皮膚の実用化に向けた最大の課題を克服したことで、ウェアラブルデバイスの開発に革新をもたらす素材になるかもしれない。

脳はどうやって刺激に気づくのか? 「視床」の重要性を新研究が指摘

人間が五感を通じて受け取った刺激に気づくとき、脳の中で何が起きているのか。これまで情報の中継役だと考えられていた「視床」が、実は意識の仕組みに深く関わっている可能性が、新たな研究によって浮かび上がってきた。

海洋生物が暮らせる「3Dプリンター製の護岸」が、都市防災と環境再生の両立を実現する

気候変動が沿岸部に深刻な影響を及ぼすなか、都市の護岸に生物多様性を取り戻す3Dプリンター製の“装置”を米国の研究者たちが開発した。自然の海岸の機能を模倣したことで、都市防災と環境再生の両立を目指している。

NASAの探査車が火星で発見した“奇妙な岩石”の数々

米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサヴィアランス」が火星で奇妙な岩石を発見した。しかし、実は火星で奇妙な岩石が発見されたのは今回が初めてではない。そこで、これまでに見つかった奇妙な岩石を写真で紹介していこう。

巻き尺の構造を応用、柔らかいロボットハンドが農業の自動化を加速する

金属製の巻き尺の構造に着想を得て、物体を優しく掴んだり運んだりできる柔らかいロボットハンドを米国の研究者たちが開発した。農作物の収穫や選別を自動化するために役立つかもしれない。

“宇宙の竜巻”の謎を解き明かせ。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測で見えてきたこと

“宇宙の竜巻”としても知られる星雲状の小領域「HH 49/50」は、多くの謎に包まれている。この謎を解き明かすべく、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測に挑んだ。観測結果からは、いったい何が見えてきたのか。

人類は火星に住めるようになる? 小惑星をぶつけて“地球化”する計画

人類が火星に移住し、宇宙服なしで生き延びたいと望むなら、地球に近い大気環境をつくり出さねばならない。解決策のひとつとなるかもしれないのが、水資源に富む小惑星を火星に激突させる方法だ。

3Dプリントで再現された“人間の皮膚”が、実験動物の代わりになる可能性

人間の皮膚の構造や特性を3Dプリント技術で再現した人工皮膚を、オーストリアとインドの研究者たちが開発した。化粧品などの成分に含まれる毒性を実験動物を使わずに評価する新たな手段になるかもしれない。
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「サメのいない海は不健全な海だ」サメを愛し過ぎた水中カメラマンの生き方

40種以上ものサメを撮影、記録し、凶暴なサメの印象を愛すべき生き物へと変えた水中写真家、ヘラルド・デル・ビヤール。映像がいかに人の心に訴え、生物の保護と責任あるエコツーズムへと人々を導くのか、環境への負担を減らし海洋生物と触れ合う機会を生み出すテクノロジーの可能性について『WIRED』に語った。

みそを宇宙で発酵させたら、独特の“テロワール”が表れた

みそを国際宇宙ステーション(ISS)で発酵させることに、国際研究チームが初めて成功した。宇宙特有の条件が発酵過程に影響を及ぼすことで、いったいどんな香りや味わいになったのか。

ある物理実験が教えてくれる、「役に立たない」科学に投資すべき理由

基礎研究が結果として、大きな経済的見返りをもたらすことはよくある。しかしそれは、わたしたちが研究する動機ではない。US版『WIRED』のコントリビューターである物理学者が綴る。

ヒトは死ぬようプログラムされているわけではない──ノーベル化学賞受賞の生物学者が語る

老化プロセスの研究に生涯を捧げてきた構造生物学者のヴェンカトラマン・ラマクリシュナンが、これまでに発見した驚きの事実と長寿に対する世間の誤解について語った。
WWL

日本発・宇宙を旅する“自動実験ユニット”がもうすぐ打ち上げ!:WIRED WHITE LIST #018

イノベーションとアイデアのタネはどこにある? 『WIRED』日本版がキャッチした、ファイブ(またはシックス)センスを刺激するグッドニュース。人工衛星に乗って自動で実験を行なう小型のバイオ実験ユニット「Micro Bio Space LAB」が、4月末に打ち上げ予定だ。
quantumpedia

物理学者ミハイル・ルーキンという革命

量子コンピューターの技術変革点である量子誤り訂正理論をいち早く機能させ、「ダークホース」として急速に台頭している中性原子方式。その立役者のひとりとして世界が熱視線を送る物理学者の頭のなか。

北極の海流が“崩壊”し、その影響が地球全体の気候に波及する:研究結果

北極海を循環する海流に含まれる淡水の量が、温暖化の影響で今世紀末までに倍増する可能性があることが最新の研究でわかった。この淡水が北大西洋へ放出されれば、地球全体の気候に深刻な影響を及ぼしかねないという。

“飲む”だけで減量手術と同じ効果? GLP-1薬に代わる肥満治療薬、米国で開発中

Syntis Bioは小腸内に24時間持続する膜を形成し、栄養吸収を遅らせる新薬を開発している。減量手術の胃バイパス手術に近い効果があり、オゼンピックなどのGLP-1製剤に代わる肥満治療薬として期待されている。

体外受精を革新する新技術が、不妊治療の負担を軽減するかもしれない

バイオテクノロジースタートアップのGametoが、新たな体外での卵子成熟技術を開発した。不妊治療のホルモン注射は身体的・経済的に大きな負担となるが、この技術を用いることでホルモン注射を減らし、少ない負担で患者の妊娠を助けられる可能性がある。

絶滅した「ダイアウルフ」を蘇らせた──科学者たちはそう主張する

スタートアップのColossal Biosciencesは、絶滅種「ダイアウルフ」を“復活”させたという。だが実際には、絶滅していないハイイロオオカミのDNAを編集して生み出した存在だ。だとすると、この生き物は「ダイアウルフ」と呼べるのだろうか?

血液中の「マイクロプラスチック」を除去する──その処置は何を癒やすのか

血液中のマイクロプラスチックを取り除き、血液を浄化する──。そんな施術がロンドンで広がりつつある。プラスチック汚染への不安をビジネスに変える動きだが、マイクロプラスチックの有害性についての証拠は、まだはっきりとは示されていない。

リスのようにジャンプする! “パルクールロボット”のメカニズム

樹上を素早く跳び移るリスの動きをヒントに、細い枝やパイプへ跳び乗れるロボットを米国の研究者たちが開発した。建物の梁や森林の樹冠を移動しながら環境をモニタリングするロボットの実現につながるかもしれない。

エムポックスの世界的な感染拡大が、ウイルスの変異を加速させた

かつてはアフリカの風土病だったエムポックス(旧称・サル痘)が世界中へ広がったことで、ウイルスの変異が加速している可能性が指摘されている。国際的な対策が講じられなければ、人類の健康への脅威がさらに増していくかもしれない。

トビムシを模倣したロボットが、体長の何十倍もの距離を飛び跳ねる

昆虫に似た小さな節足動物であるトビムシの体の仕組みをヒントに、体長の何十倍もの距離を跳躍できるマイクロロボットを米国の研究者たちが開発した。歩行機能も備わっていることから、将来的に多様な環境の探査に活用できるかもしれない。

「精子幹細胞」で生殖機能の回復目指す──小児がんを経験した20代男性の移植治療

幼少期のがん治療で生殖機能を失ったとみられる男性が、精巣組織から採取・凍結保存された精子幹細胞の移植を受けた。2023年に実施されたこの処置はヒトへの移植として世界初の実験的なもので、現在は経過を観察中だ。

絶滅寸前の「野生ウーパールーパー」を探して

メキシコシティ南部のソチミルコ湖で、野生のウーパールーパーの調査が進行している。研究者たちは、環境DNA分析や伝統的な漁法を用い、絶滅へのカウントダウンを食い止める最後のチャンスに賭けている。

地球上の生命を支える海洋バクテリア、その驚くべきネットワーク

海に最も多く生息する光合成バクテリア間で、ナノチューブでつながるネットワークが形成されていることが発見された。この世界は、わたしたちが考えてきた以上に密接につながり合っているのかもしれない。
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未来は量子力学的になっていく──ミチオ・カク『量子超越』インタビュー

世界的ベストセラー『量子超越』でエネルギー、医療、経済、宇宙探査などあらゆる領域の量子的未来を描いた物理学者ミチオ・カクが見据えるそのインパクト。雑誌最新号のインタビューに未収載分を大幅に増補した完全版。

感情をゲームプレイにリアルタイムで反映、Ovomindが考えるエンタメの未来

感情分析AIなどを手がけるスイスのOvomindが、ゲームをプレイするプレイヤーの感情の変化をゲームの内容にリアルタイムに反映させる技術で注目されている。より深い没入感をもたらす可能性を秘めた技術の最前線と今後の展望について、CEOのヤン・フラチに訊いた。

超伝導で従来の理論を完全に覆す発見が示した“未知の領域”

謎に包まれた超伝導の仕組みは、これまで長らく物理学者たちを魅了してきた。この度新たに発見された超伝導物質はその謎をさらに深めるとともに、その応用の可能性を大きく拡げるかもしれないという希望ももたらしている。

白色矮星から放射される謎の「高エネルギーX線」の正体が見えた

40年以上にわたって白色矮星「WD 2226-210」から謎の高エネルギーX線が観測されてきた。その発生原因が、このほど解明されたかもしれない。米航空宇宙局(NASA)が運営する宇宙望遠鏡などの画像を交えながら解説しよう。

鳥の飛翔に学ぶ、未来の航空機を安定飛行に導く仕組み

鳥の羽に着想を得た自由に動くパネルを航空機の翼に取り付けると、乱気流による揺れを大幅に抑え、飛行の安定性を向上させることが、最新の実験でわかった。特に空飛ぶタクシーなどの小型航空機にとっては、画期的なメリットを秘めている可能性があるという。

動物の感情を“理解”できるAI技術が、動物福祉の未来に変革をもたらす

動物の鳴き声を分析して感情を高精度で分類できる機械学習モデルを、デンマークの研究者たちが開発した。この技術が実用化されれば、動物福祉や家畜管理、保全活動のアプローチに変革をもたらすかもしれない。

サメの皮膚を模倣して“抗菌”。ナノレベルの表面加工が、薬品いらずの細菌対策を実現する

セミの羽やサメの皮膚の構造をヒントに、細菌の付着を物理的に防ぐ表面加工技術をニュージーランドの研究者たちが開発した。化学薬品を使わない持続可能な抗菌の実現につながるかもしれない。

SynchronとNVIDIA、“脳とコンピューターをつなぐ”技術を推進

ニューロテクノロジー企業SynchronがNVIDIAと提携し、脳とコンピューターをつなぐインターフェース(BCI)と「認知AI」の開発を進めている。思考だけで環境を操作する、新たなユーザー体験の実現を目指す。

オゾンホールが南極から完全に“消える”未来が見えてきた

南極上空のオゾン層は半世紀の間で回復傾向にある。この兆しは自然変動によるものではなく、モントリオール議定書で定められたオゾン層破壊物質の削減の効果であることが、このほど最新の研究で証明された。

効果的な昼寝のコツとは? 睡眠の専門家が解説

昼寝は上手に実践すれば、集中力とエネルギーを高めてくれる。しかし、眠る時間やタイミングによっては、夜眠れなくなる原因をつくってしまうこともある。英ウォーリック大学のメンタルヘルス研究者が、パワーナップ最適化の方法を解説。